近視や遠視、乱視や老眼など、私たちの「見えにくい」をサポートしてくれるメガネは、今や生活には欠かせないものです。
そんな身近なメガネですが、そもそもなぜ「眼鏡」と書くのでしょうか?
また、外国語ではメガネのことをなんと言うのでしょうか?
今回は、そんなメガネの雑学をお伝えします!
まずは日本語の「眼鏡」から!
メガネはなぜ「眼鏡」と書くのか。まずはこの謎から解明しましょう。
「眼鏡」という表記の由来は諸説ありますが、当て字だという説が有力です。
しかし、これは正確には少し違います。
いわゆる当て字は、「亜米利加(アメリカ)」や「珈琲(コーヒー)」のように、漢字本来の意味は無視し、音だけを採用したものを指します。
一方、「眼鏡」の場合はそうではありません。意味のある漢字を組み合わせた熟字に対し、独自の訓読みを付ける「熟字訓」と呼ばれる言葉です。
例えば、「明日(あす)」や「煙草(たばこ)」が熟字訓に該当します。
いずれも意味のある漢字で作られた熟字であり、「明日」を「明(あ)」と「日(す)」のようにバラバラにして読むことはできません。同じく、「眼鏡」の「鏡」も「がね」とは読めませんよね。
続いて、何故「眼」に「鏡」を組み合わせたのかを考えてみましょう。
「鏡」が使われた理由には、本来は「観察する」という意味の「鑑」を当てるところが「鏡」になったという説や、「鏡」は「レンズ」という意味を持っているからという説があります。いずれも、メガネの持つ性能を考えれば納得できる理由です。
由来は様々!世界のメガネ
それでは、日本以外の国々ではメガネを何と呼ぶのでしょうか。発音と一緒に早速見ていきましょう。
英語でメガネは「eye glasses」。レンズやガラスを指す「glass」の複数形です。レンズが両目分で2枚と考えると、非常にストレートな呼び方ですね。
続いて、イタリア語では「occhiali」。「occhi」が「目」を、「ali」が「翼」を意味します。
フランス語では「lunettes」。「小さな月」という意味の「lunette」の複数形です。
イタリア語とフランス語におけるメガネは、何だかロマンチックな雰囲気を感じます。
ドイツ語では「brille」。11世紀頃、学者が本を読むために使っていたルーペの材料のベリルと呼ばれる石が語源であると伝えられています。
スペイン語では「gafas」。鼻にひっかけるという意味の「gafa」に由来します。
最後に、ラテン語では「vitrum opticum」。直訳すると「光学ガラス」となるので、非常に分かりやすい名前です。
素材や形状、歴史など、様々な由来を持っている世界のメガネ。
国によっては翼であり月であり、かつてのルーペの材料となった石であり、鼻にかけて使うレンズでもあるのです。
言葉の由来を紐解けば、手元のメガネにもまた違った愛着が湧いてきます。
是非、身近なメガネユーザーに、メガネの呼び方をシェアしてみてください。
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