何かものを見るときに、目のピント(焦点)が合わないことに悩んでいる人もいるでしょう。目に不快感がある状態を放置したままでいると、日常生活にも支障をきたす可能性があります。
日常生活にも影響を出さないためにも、まずは目のピントが合わない原因を把握することが大切です。今回は、目のピントが合わない原因とその対処法をご紹介します。
目次
目のピントが合わない8つの原因
目のピントが合わない症状が出る理由として考えられるのは、大きく分けて8つの原因があるといわれています。ここでは、8つの原因とそれぞれの対処法を確認しておきましょう。
1.眼精疲労
眼精疲労になると、目のピントが合わないといった症状が出ることがあります。たとえば、日常的にスマートフォンやパソコンを長時間見続けていることは、目の中にある筋肉が常に働いてピントを合わせ続けている状態です。この緊張状態が続くことで、眼精疲労を引き起こしてしまいます。
眼精疲労の対処法
緊張状態が続いている目を休ませるためにも、スマートフォンやパソコンを見るときには適度に休憩を取ることが大切です。1時間のうち、10分程度の休憩時間でかまいません。
休憩時間を取れない場合は、目に負担をかけないような作業に切り替えるようにしましょう。
2.ドライアイ
目が乾燥している状態のドライアイも、目のピントが合わない症状が出る原因のひとつです。目が乾燥していると、目の表面を保護する涙の量が減ってしまいます。その結果、目に負担がかかり、疲れてしまうことでピントが合わなくなることがあるのです。
ドライアイの対処法
目の乾きを改善させるには、目薬をさすのがおすすめ。目薬をさすことで、一時的に目に水分を与えることができます。
ただし、さしすぎには注意が必要です。用法・用量を守らずに目薬を使うと、涙の栄養分を洗い流したり、角膜に傷がついたりするなど、症状が悪化する可能性もあるので、気をつけましょう。
3.老眼
目のピントが合わないという症状は、老眼が原因になっていることもあります。そもそも老眼とは、加齢に伴い、水晶体の弾力がなくなり、水晶体を厚くするための機能が衰えてしまうことです。これによりピント調整の機能がうまくいかなくなるため、ピントが合わなくなってしまいます。
老眼の対処法
老眼の症状が出てきた場合は、老眼鏡や遠近両用メガネを使うことを検討するのもおすすめです。
老眼鏡は近いところにあるものを見えやすくするためのメガネで、遠近両用メガネは遠くと近くの両方を見るための度数が入ったメガネです。使うシーンを考慮しつつ、付け替えるといいでしょう。
4.近視
近視の人も、目のピントが合わない症状が出ることがあります。近視の場合は、近くのものを長時間見続けていたあとに遠くのものを見たときに出ることが多いです。
近視の対処法
長時間近距離のものを見続けると、毛様体筋が緊張したままになるため、近視が進行しやすくなります。そのため、定期的に休憩を取り、近いものばかりを見続けないようにしましょう。
また、目を温めるという方法も有効です。蒸しタオルを用意し、目を閉じてまぶたの上に乗せてみてください。
5.遠視
遠視の人も、目のピントが合わないことがあります。遠くを見るときはうまくピント調節ができているので見えますが、近くを見るときはピント調節が十分に機能していないため、ピントが合わず、はっきり見ることができません。
遠視の対処法
遠視になった場合は、まずは眼科で検査をしてもらいましょう。そして、必要に応じて自分の視力に合ったメガネやコンタクトレンズで矯正することが大切です。
6.白内障
視界が白っぽく見える白内障が進行している場合も、目のピントが合わないといった症状が出ることがあります。この場合、不規則に角膜の表面がゆがんでいる不正乱視や近視などを疑ったほうがいいでしょう。
白内障の対処法
白内障の場合は医療機関で手術を受けるのが一番ですが、症状が軽い場合は手術をせず、点眼薬や内服薬を使っての治療となります。
また、白内障は糖尿病が原因となっていることが多いので、食生活の見直しと適度な運動を習慣化することが大切です。
7.緑内障
緑内障は視神経に障害が起こり、視野が徐々に狭くなっていく病気のことです。進行すると、少しずつ目のピントが合わずにぼやけて見えるようになったり、視野が狭く感じたりするようになります。
緑内障の対処法
緑内障になっている場合は、まずは点眼薬での治療が中心です。点眼薬で眼圧を下げ、網膜の細胞が死んでしまうのを予防し、視野を維持します。点眼薬を使用しても、眼圧が下がらない場合は手術を検討するようにしましょう。
8.度数の合っていないメガネをかけている
度数の合っていないメガネをかけていることも、目のピントが合わない状況を作っているため、目の筋肉を酷使している状態です。目の筋肉が疲れてしまうことで、ピントを合わせる調整力が落ち、結果的に疲れ目となってしまう可能性があります。
度数の合っていないメガネをかけているときの対処法
まずは眼科へ行き、自分にとっての適正な視力を知ることが大切です。今の度数が把握出来たら、その視力に合わせたメガネを作るか、レンズを交換するようにしましょう。
ただし、新しいメガネやレンズに変えた直後は疲れを感じることがあるので、しっかりと経過を観察することも忘れないでくださいね。
度数を上げるだけだと目の負担が増えるだけ?度数よりも近くの見え方にこだわろう
今使っているメガネの度数が合っていないからといって、ただ度数を上げるだけではいけません。度数を上げるだけでは、かえって目の負担が増えるだけだからです。
目への負担を増やさないためにも、ただメガネの度数を上げるのではなく、近くの見え方にこだわることをおすすめします。
一般的なメガネ屋さんのメガネは遠くがよく見えるような度数設定をしている
一般的なメガネ屋さんが取り扱う多くのメガネは、遠くのものがよく見えるような度数設定となっています。遠くのものを見るという点では優れているメガネかもしれませんが、近くのものを見て生活することが多い人にとってはあまり必要のない機能なのです。
実際に、仕事や家事などをする日常生活の中で遠くを見る機会はあるでしょうか?たとえば、会社でパソコンを使う、家でテレビやスマホを見る、調理や掃除をするなど。どれをとっても、見ているのは遠くにあるものではなく、近くにあるものなはずです。
近くのものを見るときが一番目に負担がかかる
基本的に、手元にあるスマホや本などの細かいものを見るとき、人の目はそれまで遠方にあったピントを近くへと調節します。つまり、遠くを見るときには目の負担が減るものの、近くを見るときには目の負担が増大してしまうということ。
この緊張状態が長時間続くことで、目と目の筋肉に負担がかかります。その結果、眼精疲労や疲れ目などの症状を引き起こしてしまうのです。
デスクワークの人は度数を上げるとさらに視力が低下するリスクも
デスクワークの人は度数が強いメガネを使って近くのものを見ると、ピントを合わせるために、目の筋肉をより緊張させなければいけない状態となります。
そのため、必要以上に度数が強いメガネで近くを見続けることは、目に負担をかけるのはもちろんのこと、視力を低下させてしまうリスクもあるのです。さらにひどい場合は、疲れや肩こり、吐き気などの症状を引き起こす可能性も。
このことから、デスクワークの仕事をしている人の場合は、近くのものが見えやすいメガネをかけることをおすすめします。
千里堂は近くを見る負担を軽減するメガネを提案できます
デスクワーク仕事が多い現代社会なので、近くの見え方にこだわりたいと思うお客様は多いはずです。目の負担を和らげるためにも、まずは今お使いのメガネを近くのものがよく見えるメガネに変えてみませんか。近くのものにピントを合わせるようにすれば、目にほとんど負担がかからなくなり、快適なメガネ生活を過ごせるようになりますよ。
札幌と網走に店舗がある千里堂メガネでは、近くのものの見え方にこだわったメガネづくりを行っています。お客様一人ひとりで違う普段の目の使い方からクセまでをしっかりと把握し、そのお客様に適したオリジナルレンズを作成し、ご提案させていただいておりますので、お気軽にお問い合わせください。
なお、千里堂の問診は予約制を採用しております。予約の流れについて詳しく知りたい方は、以下のページをご確認ください。
お問い合わせ網走などの道東にお住まいの方で、目のピントが合わない、メガネを近くのものを見るのに最適な度数にしたいと悩んでいる場合は千里堂メガネ網走本店までご相談ください。
まとめ
目のピントが合わない原因として考えられるのは以下の8つです。
- 眼精疲労
- ドライアイ
- 老眼
- 近視
- 遠視
- 白内障
- 緑内障
- 度数の合っていないメガネをかけている
目のピントを合わせるには度数を上げるだけで改善されると思われがちですが、そんなことはありません。度数を上げることよりも、近くの見え方にこだわることが大切です。近くのものが見えやすいメガネをかけて、快適なメガネ生活を過ごしましょう。