
「メガネを作ってみたいけど、何から始めればいいか分からない」
「自分に似合うメガネが分からない」
「メガネ店でどんなことをするのか不安」
この記事では、メガネがいらない生活を目指し、目の負担をやわらげるメガネ「ラクミエ®」を提案する千里堂琴似が、
「初めてメガネを作るには?」というテーマで、メガネの選び方から購入手順、価格相場、そしてメガネによる目の負担に関する情報まで、幅広く解説していきます。

メガネ店とお客様との間に「知識の差」があるのは、現代の大きな問題です。わたしたちは、一人でも多くの方に、自分の目を守るための知識を広めることを使命にしています。
目次
メガネを作る前に知っておくべきこと
①眼鏡を作るタイミングは?視力低下のサイン
眼鏡を作るタイミングは、視力低下の度合いと、日常生活でどれくらい不便を感じるかによって異なります。
【一般的な視力低下の目安】
- 裸眼視力1.0以上:日常生活に支障なし
- 裸眼視力0.7~0.9:小さい文字や夜間の運転で見えづらさを感じることがある
- 裸眼視力0.3~0.6:運転時に眼鏡が必要
- 裸眼視力0.2以下:眼鏡が必要
【視力以外の目安】
視力以外にも、以下のような症状があれば眼鏡を検討しましょう。
- 目が疲れやすい
- 肩こりや頭痛が頻繁に起こる
- 物がぼやけて見える
- 眩しさを感じやすい
- 焦点が合いにくい
【日常生活での不便さ】
視力が0.4以上でも、日常生活で「しっかりと見たいもの」や「しっかりと見たい時間」が多い場合は、眼鏡をかけた方が快適に過ごせるでしょう。
【幼児期の視力矯正】
幼児期は、視力の発達が重要な時期です。遠視や乱視、斜視などがある場合は、早期に眼鏡で矯正することが大切です。
②メガネをかけて目が悪くなるわけではない
「メガネをかけると目が悪くなる」という話を聞いたことがあるかもしれません。
初めてメガネを作る方や、新しいメガネを検討している方からは、このような不安の声をよく聞きます。
結論から言うと、「部分的には本当」 です。
しかし、適切なメガネの作り方・使い方をすれば、リスクを下げることができます。
なぜ「メガネをかけると目が悪くなる」と言われるのか?
その理由は、「見る距離に合ったメガネをかけないと、目の筋肉が緊張して、視力低下を招く可能性がある」 からです。
視力が下がって度数が合わなくなったメガネをかけ続けると、目がさらに悪くなるというのは事実です。
しかし、ここで重要なのは、「なぜメガネをかけているのに目が悪くなるのか」 という問いです。
現代の一般的なメガネには、視力を悪化させる問題が潜んでいます。その理由を3つの観点から解説します。
【その1:目は近くを見るときに負担がかかる】
もともと人間の目は、近くを見るときに最も負担がかかる構造になっています。ピントを絞るために目の筋肉を緊張させるからです。
【その2:一般的なメガネは「遠くがよく見える」前提でつくられている】
一般的なメガネは、「遠くがよく見える=視力がいい=いいメガネ」という考え方で設計されています。
現代人のライフスタイルは「近くを見る」ことが多いにもかかわらず、メガネの世界では遠くがよく見えることを良しとしているのです。
当然、遠くがよく見えるメガネで近くを見ると、目の筋肉の緊張状態がさらに高まり、負担が増大します。
【その3:遠くがよく見えるメガネだけで日常を過ごすのが一般化している】
現代の日本では、近くを見ることが避けられません。その結果、私たちの目は近くが見やすいように「近視」になり、その代わりに遠くが見えにくくなります。
現代人の近視が多いのは、このためです。部族の人々と比べると、圧倒的に多くの人が近視です。
ところが、一般のメガネ店では遠くがよく見えるようにメガネを作ります。近視の原因を考慮せず、「理想の視力は1.0」という前提でメガネを作ってしまうのです。
これでは、「近くを見る」生活習慣に対して、「遠くを見る」ためのメガネを無理に使わせることになり、目の負担が増えてしまいます。
遠くが見えるメガネをかけて近くのものを見ようとすると、目に負担がかかり、それが視力低下の原因につながります。
にもかかわらず、多くのメガネは「遠くがよく見える」という考え方のまま。しかも、「メガネは一本あれば十分」という考え方が、当たり前になっています。
多くのメガネ店でさえ、メガネの使い分けを推奨しないわけですから、メガネをかけている人たちはみんな、目が疲れっぱなしになり、視力低下につながってしまうのです。
③目が悪くなくてもメガネを作ったほうがいい理由
千里堂は、近くを見るときの負担をやわらげる「ラクミエ®」というオーダーメイドのメガネを作っています。
裸眼視力がいい方にも使っていただいている「ラクミエ®」ですが、なぜ、目が悪くなくてもメガネをかけるのでしょうか?

それは、人間の目が、近くを見るときにもっとも負担がかかるからです。
「ラクミエ®」は、普通のメガネの作り方とは異なります。
作製にあたっては、
- 家での過ごし方は?
- 職業は?
- よく使う仕事のツールは?
- 目の疲れを感じる場面は?
を徹底的に問診し、
それらの情報をフィードバックしたレンズを、お客様のためにオリジナルで仕立てます。

勉強に打ち込むお子さん、長時間のデスクワークで目を酷使する方、読書が好きな方など……目が疲れやすい環境にある人たちにおすすめです。まずはぜひ一度、無料で視力測定を受けてみてください!
メガネを作る流れ:2つのパターンとそれぞれの特徴
メガネを作る方法は、大きく分けて2つのパターンがあります。それぞれのメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。
①眼科受診後にメガネ店で作成する
まず眼科を受診し、視力測定と目の健康状態のチェックを行います。その後、眼科医の処方箋を持ってメガネ店へ行き、メガネを作ります。
以下のケースでは眼科受診を検討することをおすすめします。

初めてメガネを作る方 | これまで眼科を受診したことがない方は、目の健康状態を把握するためにも、一度眼科を受診することをおすすめします。視力低下の原因が、単なる屈折異常だけでなく、目の病気である可能性も考えられます。 |
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お子様のメガネ作成 | 成長期のお子様は、視力が変化しやすいため、定期的な眼科受診が必要です。また、仮性近視の可能性も考慮し、眼科医の診断を受けることをおすすめします。 |
急激な視力低下 | 急激な視力低下は、目の病気のサインである可能性があります。早めに眼科を受診し、適切な検査と治療を受けることが大切です。 |
斜視の方 | 斜視の方は、プリズムレンズによる視線矯正が必要となる場合があります。プリズムレンズの作成には、眼科医の処方箋が必要となるため、眼科受診をおすすめします。 |
加齢による視力低下 | 加齢に伴う視力低下は、白内障、緑内障、加齢黄斑変性などの目の病気の可能性も考えられます。眼科を受診し、目の状態を確認することをおすすめします。 |
【メリット】
- 視力低下の原因が病気ではないかを確認できます。初めてメガネを作る人や、目に違和感がある人におすすめです。
【デメリット】
- 眼科とメガネ店の2箇所に行く必要があるため、時間と手間がかかります。
- 処方箋には度数のみが記載されていることが多く、どのようなシーンでメガネを使うのか、どのような見え方を希望するのかといった情報が伝わりにくい場合があります。
②メガネ店で視力測定から作成まで行う
メガネ店で視力測定を行い、そのままメガネを作成します。
【メリット】
- 眼科に行く手間が省け、メガネ店だけで完結するため、手軽にメガネを作ることができます。
- メガネづくりのプロの観点から、ライフスタイルや見え方に合った度数を提案できます。
ただしメガネ店によってサービスの質や視力測定の精度は異なります。価格や利便性を優先することで目に合わないレンズになってしまうリスクもあり、悪い場合は体調不良に陥る可能性もあるのです。くれぐれも注意しましょう。
【デメリット】
- メガネ店のスタッフの検査技術によって、見え方が左右されることがあります。
- 眼科受診をしないため、目の病気を見逃してしまう可能性があります。
メガネの価格相場
メガネの価格帯は、フレームとレンズの種類、ブランド、店舗によって大きく異なります。
一般的には、以下のような価格帯が目安となります。
フレーム | 低価格帯:数千円〜1万円程度中価格帯:1万円〜3万円程度高価格帯:3万円以上 |
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レンズ | 低価格帯:数千円〜1万円程度中価格帯:1万円〜3万円程度高価格帯:3万円以上 |
メガネの価格の違いは何なのか
いわゆる「高いメガネ」と「安いメガネ」には、どんな違いがあるのでしょうか。以下にまとめました。
高いメガネ | 安いメガネ | |
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特徴 | ・豊富な専門知識・フィッティング技術・ブランドフレームの豊富さ・長持ちする | ・1~2万円で買える・気軽に選べる・買い替えしやすい・耐久性は期待できない・レンズの質はピンキリ |
メリット | ・上質なサービスを受けれる・掛け心地がよく快適・ワンランク上のファッションが楽しめる | ・複数所有使い分けることができる・お財布にやさしい |
おすすめの人 | ・いいメガネがほしい・ビジネスシーンやフォーマルな場面で使いたい・いいものにはお金を出すべきだと思っている・ブランドにこだわりたい・国産ブランドにも興味がある | ・ファッション感覚で使い分けたい・コンタクトにするべきか迷っている・ブランドにこだわりはない |
注意点 | ・視力検査の技術は店によって違う・一人ひとりの目に合うレンズを提案できるとは限らない | ・視力検査の精度は期待できない・ファッション性や安さが優先されるのでメガネを真剣に選びたい人には不向き |
共通点 | 「遠くが良く見える」ことを前提に度数を合わせる |
サービスの質やメガネフレームの質が、価格の違いの大きな要因となっていることは間違いありません。
たとえば千里堂では、近くを見るときの負担をやわらげるオーダーメイドのメガネを作製しており、5万円からのお値段をご提示させていただいています。
「とりあえず安いメガネで済ませたい」という方には手が届きにくい価格かもしれませんが、「目が疲れやすくて困っている」「長く使い続けられる一生もののメガネがほしい」というお客様には、大変喜ばれております。
メガネの予算の考え方
どの価格帯のメガネを購入するべきか、という点に関しては、お客様一人ひとりの事情によって異なります。
しかしメガネは立派な医療機器ですから、できるなら、目の健康としっかり向き合ったうえで、予算を検討することをおすすめします。
ご自身であれ、お子さんであれ、「視力を守りたい」というお気持ちが強い方には、妥協せず、メガネのプロが在籍するお店で、納得のいくメガネづくりをしてほしいと思います。
初めての眼鏡選びのポイント
メガネは、視力矯正器具としてだけでなく、ファッションアイテムとしても重要な役割を果たします。
自分にぴったりのメガネを選ぶためには、度数、レンズの種類、フレームの種類、耐久性、フィッティングなど、様々な要素を考慮する必要があります。
ここでは、メガネ選びのコツについて、詳しく解説していきます。
①度数
度数とは、レンズの強さを示す数値のことです。
近視、遠視、乱視の度合いをそれぞれ「球面度数(SPH)」、「円柱度数(CYL)」、「乱視軸(AXIS)」で表します。
また、左右の目の瞳孔間の距離を示す「瞳孔間距離(PD)」も、メガネを作る上で重要な指標となります。
【度数と視力の違い】
度数と視力は混同されがちですが、それぞれ意味が異なります。視力は、視力検査で測る眼そのものの能力を表す数値であり、度数は、視力を補正するために必要なレンズの強さを示します。
【適切な度数の選び方】
メガネ店では、視力が1.0になるように度数を調整することが一般的ですが、必ずしも1.0が適切とは限りません。
特に、デスクワークや勉強など、近くを見る作業が多い場合は、近くに焦点を合わせやすいように度数を調整してもらうことをおすすめします。

勉強・読書・デスクワークで、長時間近くの距離を見続ける方は、ぜひ「ラクミエ®」をお試しください!
②レンズの種類
メガネのレンズには、様々な種類があります。それぞれの特徴を理解し、自分のライフスタイルや用途に合わせて適切なレンズを選びましょう。
単焦点レンズ | 単焦点レンズは、特定の距離に特化したレンズです。近視、遠視、乱視などの矯正に使用され、焦点は1つです。 |
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多焦点レンズ(累進レンズ) | 多焦点レンズは、1枚のレンズで遠くから近くまで複数の焦点を合わせることができるレンズです。遠近両用レンズ、中近レンズ、近々レンズなどがあります。 |
二重焦点レンズ(バイフォーカルレンズ) | 二重焦点レンズは、遠距離用と近距離用の度数が1つのレンズに入ったレンズです。境目がはっきりしているのが特徴です。 |
トライフォーカルレンズ | トライフォーカルレンズは、遠距離、中距離、近距離の3つの度数が1つのレンズに入ったレンズです。 |
調光レンズ | 調光レンズは、紫外線に反応してレンズの色の濃さが変化するレンズです。 |
偏光レンズ | 偏光レンズは、水面や雪道などによる光の乱反射をカットするレンズです。 |
③フレームの種類
メガネフレームには、形、素材、リムの種類など、様々な種類があります。自分の顔の形や好みに合わせて選びましょう。
形(シェイプ) | スクエア、オーバル、ウェリントン、ボストン、ティアドロップ、ブロー、ラウンド、フォックスなどがあります。 |
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リム | フルリム、ハーフリム(ナイロール)、リムレス(フチナシ)、アンダーリム(逆ナイロール)、ブロー(サーモント)、ネオプラスチック、コンビネーションなどがあります。 |
素材 | メタル、セル、鼈甲、ゴールド、バッファローホーンなどがあります。 |
④耐久性
メガネの寿命は、レンズの種類や使用状況によって異なりますが、一般的には2〜4年程度と言われています。
レンズは、紫外線や傷などによって劣化するため、定期的なメンテナンスが必要です。
⑤フィッティング
メガネのフィット感は、かけ心地だけでなく、見た目にも大きく影響します。メガネ店で適切なフィッティングを受けることで、より快適にメガネをかけることができます。
メガネが似合うかどうかは、フィッティングが大きく左右します。ディスプレイに飾られているメガネをそのままかけるのではなく、自分の顔に合わせてフィッティングしてもらうことで、より似合うメガネを見つけることができます。
フィッティングのプロである「一級眼鏡作製技能士」がいるメガネ店を選ぶことで、より満足のいくメガネを作ることができるでしょう。
メガネの寿命とメンテナンス
長く快適に使い続けるためには、適切なメンテナンスが不可欠です。
①メガネの寿命
メガネの寿命は、レンズ、フレーム、使用状況、メンテナンス状況によって大きく異なります。
一般的には、レンズは2~4年、プラスチックフレームは2~10年、メタルフレームは10年程度が目安とされています。
②メガネの寿命を延ばすコツ
メガネを長く快適に使い続けるためには、日頃のケアが大切です。
【メガネを外すときの注意点】
- 必ず両手でフレームを持ち、ゆっくりと顔から離しましょう。
- 片手で勢いよく外すと、フレームやテンプルが歪む原因になります。
- 顔の前にメガネを差し出すように外すと、フレームの歪みを抑えることができます。
【メガネの収納方法】
- 持ち運ぶときは、必ずメガネケースに入れましょう。
- 頻繁に使うときは、テンプルを折り畳まずに、伸ばしたまま保管しましょう。
- メガネを置くときは、レンズが下にならないように、天地を逆さにして置くと、フレームへの負荷を軽減できます。
【レンズのクリーニング方法】
- レンズを拭く前に、流水で軽くすすぎ、表面のゴミやホコリを取り除きましょう。
- 専用のメガネ拭きで優しく拭き取りましょう。
- 市販のメガネクリーナーを使用すると、より効果的に汚れを落とすことができます。
- 乾いた布で拭くと、レンズに傷がつく恐れがあります。
- 手で直接触らないようにしましょう。
【メガネの使用環境】
- 高温多湿な場所を避けましょう。
- 直射日光を避けましょう。
- 衝撃を与えないように注意しましょう。
定期的なメンテナンス
どんなに丁寧に扱っていても、メガネは少しずつ歪んでいきます。定期的にメガネ店でメンテナンスを受けることをおすすめします。
③メンテナンス
以下のような症状が現れたら、メガネの調整を検討しましょう。
- 鼻パッドが当たって痛い
- 耳が痛くなる
- メガネがズレる
- 目が疲れる
- こめかみが締め付けられる
- 見え方に違和感がある

これらの症状は、フレームの歪みや鼻パッドの変形、テンプルの開き具合などが原因となっている可能性があります。
【理想的な調整の頻度とタイミング】
理想的には、3ヶ月に一度、メガネ店で調整してもらうのがおすすめです。毎日使用していると、自分では気づかないようなフレームの歪みやレンズ、鼻パッドの汚れなどが蓄積している可能性があります。
3ヶ月ごとの調整が難しい場合は、少なくとも半年に一度、遅くとも1年に一度は調整を行いましょう。
少しでも違和感を感じたら、我慢せずにメガネ店に相談することをおすすめします。
【自分でできる調整】
メガネのネジ締めは、市販の精密ドライバーがあれば自分で行うことができます。しかし、メガネは繊細なものです。
ドライバーの扱いを誤ると、フレームやレンズを傷つけてしまうことがあります。また、力加減を間違えると、ネジ穴やネジ頭を潰してしまう可能性もあります。
そのため、メガネの調整に慣れていない方や、大切なメガネを傷つけたくない方は、眼鏡店に持ち込んで、プロに調整してもらうことをおすすめします。
【メガネ店での調整】
フレームの調整や壊れた部品の修理は、専門知識が必要になります。自分で調整してフレームやレンズを傷つける前に、プロにお願いしましょう。
まとめ
この記事では、初めてメガネを作る方向けに、必要な情報を網羅してきました。
メガネは、視力矯正の道具であると同時に、目の健康を守り、おしゃれを楽しむためのアイテムでもあります。
この記事を参考に、あなたにぴったりのメガネを見つけて、快適な生活を送ってください。
最後に、メガネを作る上で最も大切なことは、信頼できるメガネ店を選ぶことです。
親身になって相談に乗ってくれる、技術力のあるスタッフがいるお店を選びましょう。
そして、定期的なメンテナンスも忘れずに行い、メガネを長く大切に使ってください。
千里堂では、お客様一人ひとりのライフスタイルや目の状態に合わせた、オーダーメイドのメガネ「ラクミエ®」をご提供しています。
「目が疲れやすい」
「自分に合うメガネが見つからない」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください!