目の負担をやわらげるメガネ「ラクミエ®」を提案する千里堂は、これまでたくさんのお客様の相談を受けてきました。
そこで気付いたのは、お店側とお客様側で、メガネに関する知識に大きな差がある、という問題です。
たとえば車を購入する場合、多くの人はネットや雑誌である程度の情報を仕入れて学習するので、お店側と同じレベルで会話ができます。
しかしメガネは、似合うメガネの選び方はもちろんのこと、どんな度数を選ぶべきなのか、安いメガネや高いメガネの違いは何なのかすらよくわからないまま、お店に来る人が圧倒的に多い印象を受けます。
これの何が問題かというと、知識の差がメガネ選びの満足度に影響を与えるということです。
そこでこの記事では、フィッティング/メガネ選びのプロである千里堂が、あらためて「メガネが似合うとはどういうことなのか?」「なぜメガネが似合わないのか?」をテーマに、あなたが後悔しないメガネ選びができるように徹底解説します。
「自分はメガネが似合わないから、コンタクトにしようかな」と諦めかけている方もぜひご一読ください。
要点は以下の8つです。これらの観点を抑えておくと、似合うメガネを考えるうえで役立ちます。
- 顔の形
- 顔の幅
- 眉毛
- 黒目の位置
- ファッション
- 髪型
- メイク
- フィッティング
今回の記事で論ずる内容のほとんどが、あくまでも「一般的なセオリー」です。ようするに教科書的な解説がメインとなります。
そして一般的なセオリーをふまえたうえで、千里堂の独自の主張として言いたいのは、「あなたがかけたいメガネを似合うように仕立てるのがプロの技術」だということです。フィッティングに確かな知識と経験をもつわたしたちは、「セオリーは無視していいので、まずはあなたがかけたいメガネを選んでください」と薦めています。
以上のことをふまえて記事の内容を整理すると次のようになります。
- まずは一般論として似合うメガネの選び方のセオリーを解説
- しかしセオリーだけがすべてではない
- かけたいメガネを似合うようにするのはプロの仕事
- 自分に似合うようにメガネを仕立ててほしいときは「眼鏡作製技能士」のいるお店に相談しよう
この記事を読めば、メガネに関する知識がメキメキ身に付き、一気に中級者並みの水準になり、失敗しがちなメガネ選びのタブーを回避できるようになるはずです。ぜひ最後まで読み進めていただけますと幸いです。
目次
似合うメガネと顔の形の関係
まずは王道の「顔の形」について整理しましょう。メガネフレームの種類はさまざまです。一般的に、顔の形に似合うとされるメガネは、次のように整理できます。
似合うメガネと顔の幅の関係
メガネと顔には「黄金比」と呼ばれる、美しさのバランスがあります。黄金比を知っていれば、より自分に似合うメガネを選びやすくなります。
【フレームの縦幅】
眉からあごまでの長さの約1/3が目安です。これより縦幅が大きいと顔が短く見え、小さいと顔が細長く見えてしまうことがあります。
【フレームの横幅】
顔の横幅とほぼ同じ大きさが理想的です。横幅が小さいと顔が大きく見え、大きいと小顔効果が期待できますが、顔の印象が重くなる場合も。
似合うメガネと眉毛の位置の関係
似合うメガネ選びは、眉毛とのバランスも非常に大切です。せっかく顔に似合っているのに、眉毛の形状と合っていないと、違和感がとても強くなります。
たとえば、丸メガネをかけている人の眉毛がキリっと角度だったら、どう思いますか?丸メガネのやわらかい印象と、凛々しい眉とが、アンバランスに見えますよね。
簡潔にいうと、メガネと眉毛の理想のバランスとは、メガネの上部フレームと眉毛のラインが一致している(平行になっている)状態です。
ワンポイントアドバイス:眉毛の濃さとメガネ
実は眉毛の濃さも似合うメガネ選びにおいて重要です。たとえば眉毛が薄い人は、フレームが太いメガネがとてもよく似合います。
たとえば眉毛が薄い人のためにつくられた「サーモントメガネ」はとても有名です。
逆に眉毛が太い人は、細いフレームのメガネをかけると調和がとれてバランスよく見えますよ!
ぜひあなたも、眉毛の濃さも意識してメガネを選んでみてくださいね。
似合うメガネと黒目の位置の関係
瞳孔の位置も重要なポイントです。
メガネのレンズを縦と横に5等分した時、縦と横の線が交わる2つの点がありますよね。このうちの、少し上の方で、目頭寄りの点に瞳の中心がくるのが、黄金比と言われる美しいバランスとなります。
ようするに、メガネレンズのど真ん中に黒目が位置する状態が理想です。
黒目の位置がズレると、見え心地にも影響を及ぼすので、ちゃんとフィッティングできる技術が必要です。
似合うメガネとファッションの関係
メガネは単なる視力矯正具ではなく、あなたの顔の一部であり、ファッションアイテムでもあります。メガネ選びは、視力だけでなく、あなたのスタイルや個性を表現するチャンスです。
たとえば、
- カジュアルな服装:太めのフレームや丸みのあるデザインがおすすめです。
- フォーマルな服装: 細身のフレームやスクエア型のデザインがおすすめです。
- 個性を表現:ユニークなカラーや形のフレームに挑戦してみましょう。
など、メガネとファッションを組み合わせることで、より魅力的な自分を作ることができます。ぜひ、ファッションとの相性を意識してメガネを選んでみてください。
好きな俳優やアーティストのファッションを参考にするのもおすすめです。色々と気付きや発見がありますよ。
似合うメガネと髪型の関係
メガネと髪型は、顔の印象を大きく左右する重要な要素です。メガネも髪型も、「顔」という土台で目立つ要素だからです。
この2つの組み合わせ方次第で、あなたの魅力を最大限に引き出すことができます。
メガネと髪型のどちらを強調したいか考えよう
メガネと髪型は、どちらかを主役にすることで、よりバランスの良いコーディネートが楽しめます。
- メガネを主役にしたい
個性的なデザインのメガネを選ぶなら、髪型はシンプルにまとめ、メガネの存在感を際立たせましょう。 - 髪型を主役にしたい
華やかなヘアスタイルに挑戦したいなら、シンプルなデザインのメガネを選び、髪型を引き立ててあげましょう。
メガネの形と髪型の組み合わせのコツ
メガネの形によって、似合う髪型は異なります。以下に例をあげてみましょう。あくまで一例ですので、参考までに。
【ボストン型】
丸みのある優しい印象なので、柔らかなパーマや巻き髪がよく合います。
【スクエア型】
知的な印象を与えるので、すっきりとしたショートヘアやストレートヘアがおすすめです。
【ウェリントン型】
カジュアルな印象なので、カジュアルな服装に合わせやすい、ラフなスタイリングが似合います。
なりたいイメージに合わせて選ぼう
どんな髪型とメガネがいいか決めかねているときは、芸能人やアーティストを参考にすると、イメージがはっきりしますよ。「知的で穏やかな印象にしたい」「今どきの流行のスタイルを目指したい」など、あなたのなりたいイメージに合わせてメガネと髪型を選びましょう。
似合うメガネとメイクの関係
メガネのフレームの有無や色によって、似合うアイメイクは大きく変わります。
①フレームの有無で変わるアイメイク
【フレームなしメガネの場合】
フレームがない分、目元が寂しく見えがちです。そのため、明るい色合いのアイシャドウを使って、目元に華やかさをプラスしましょう。例えば、コーラルピンクやラベンダーなど、パッと目を引く色がおすすめです。
【フレームありメガネの場合】
フレームが顔の印象を左右するため、アイメイクは控えめにするのがおすすめです。落ち着いた色合いのアイシャドウを選び、ナチュラルな仕上がりを目指しましょう。
②フレームの色に合わせてアイシャドウを選ぶ
フレームの色とアイシャドウの色を合わせることで、より洗練された印象になります。
【ブラウン系フレーム】
オレンジ系、レッド系など、暖色系のアイシャドウがおすすめです。
【ネイビー系フレーム】
パープル系、グリーン系など、少し個性的な色が◎。
【ブラック系フレーム】
グレーや濃いブラウンなど、クールな印象を与える色がおすすめです。
③マスカラは下まつげを強調
メガネをかけてマスカラを塗る際は、上まつげよりも下まつげにボリュームを出すのがおすすめです。上まつげにマスカラを塗りすぎると、レンズに付きやすく、メイクが崩れる原因になります。
④眉メイクも忘れずに
眉は顔の印象を大きく左右するパーツです。メガネの形やフレームの色に合わせて、眉の形や色を調整しましょう。
「メガネに似合うセオリー」はあくまで参考程度にしよう
ここまで、「メガネが似合うようになるには」をテーマに解説してきました。
しかしこれはあくまで一般論であり、教科書的なセオリーでしかありません。
そもそも人間は一人ひとり個性がありますから、「顔の形」だけで似合うメガネを決めつけることには限界があるのです。
たとえばよく、「丸顔の人は丸メガネが似合わない」なんて言われますよね。でも、本当にそうでしょうか?
わたし自身、「セオリーで考えるなら丸メガネは似合わないはずなのだが、このお客様はなぜかピタッとはまって素敵に見える」という経験が数えきれないほどあります。セオリーはあくまでセオリーで、選び方の基準をもたらすものでしかないのです。
千里堂にとってメガネは、まず第一に「快適な見え方を実現して目の負担を軽減する道具」です。一方でまた、日々の生活に楽しみをもたらし、自分をもっと好きになるためのファッションアイテムでもあります。
よくあるのが、「わたしってこのメガネは似合わないから」「そもそも自分はメガネが似合わないタイプなので……」という思い込みです。
お客様によくよく話を伺っていると、そうした思い込みって、実は周囲からの意見で形成されたものだったりします。
「似合う」「似合わない」という言葉に一喜一憂する必要はありません。
大切なのは、あなたがどうしたいかということです。周りの意見は参考にしつつ、最終的には自分の直感を信じてみましょう。
アプリ診断で似合うメガネを選ぶことはできる?
近年では、顔を読み取ってフレームが合うかどうかシミュレーションができるような機能のあるアプリが提供されています。そのようなサービスを用いて、来店前に自分に合うメガネを選ぶことができるのはひとつのメリットです。
しかし、メガネのフレーム選びで何より大事なポイントは、あくまでも診断ではなく、実際のフィッティングです。先ほど紹介したようなレンズの中の瞳孔の位置は、そのようなアプリでは正確に反映されません。
後悔しない、自分に似合うフレームを選ぶためには、やはりメガネ店で自分の顔に合ったメガネを選び、フィッティングしてもらうことが何よりも重要であると言えるでしょう。
千里堂は国家資格を持つプロが在籍し、違和感のないかけ心地のフレームになるようにフィッティングします。
似合うメガネを選んでほしい時は「眼鏡作製技能士」の在籍しているお店を探そう
メガネの似合う・似合わないは、「フィッティング」がカギを握っています。
なんとなくいいなと思ってディスプレイのメガネをかけて、鏡を見てみると、「なんか違うな……」とがっかり。そんな経験ありませんか?「メガネが似合わない」と悩む人が100人いたとしたら、そのうち90人が経験するといっても過言ではありません。
ディスプレイに飾られているメガネをそのままかけて「似合わない」のは、ごく当たり前のことです。なぜなら、その人の顔にぴったり収まるようにフィッティングしていないからです。
つまり、本当はフィッティングをすれば似合うメガネなのに、ディスプレイに飾られている状態で「似合わない」と判断している可能性があるわけです。
ですから、けっきょくは「いつものメガネのフレーム」で妥協せざるを得なくなり、いまいちテンションがあがらない、モヤモヤしたお買い物をすることになってしまいます。
フィッティングをしていないメガネで「似合う」「似合わない」を判断していると、本当に自分がかけたいメガネをかけることができず、おしゃれを楽しめなくなります。それってすごくもったいないですよね。
本当に似合うメガネをお求めなら、少なくともフィッティングのプロである国家資格「一級眼鏡作製技能士」の在籍店を選ぶようにしましょう。
千里堂は国家資格「一級眼鏡作製技能士」を保有するスタッフが、正確な理論と長年の経験で、「あなたが本当にかけたいメガネ」をかけられるようにいたします。